建設産業新聞  2000.6.8

 

「塚口コーポラティブハウス」が完成

 

関西初のスケルトン定借 「塚口コーポラティブハウス」が完成

施工:不動建設

不動建設が尼崎市内に建設を進めていた、関西初のスケルトン型定期借地権による分譲マンション『塚口コーポラティブハウス』が完成、三日に現地で竣工式が行われた。
スケルトン定借とは、間取り・内装が自由に注文でき、百年近い耐久性のある良質なマンションを、定期借地権により安く購入できる仕組み。
塚口コーポラティブハウスは、RC造地上六階建て(十一戸)。一階診療所、二〜六階共同住宅。専有面積六九・五〜九九・九平方b。販売価格二千六百八万〜三千八百九十七万円。事業主は入居者らで構成する塚口コーポラティブハウス建設組合。

事業の企画、設計・監理はキューブ(本社・神戸市中央区)が担当。施工者の選定は、入居予定者による選定コンペで不動建設の提案が採用された。
同コンペは、建築費の上限を提示し、建物の耐久性と将来的な設備の更新性についてのノウハウを競うもの。不動建設では、 専用部分内にあえて共用竪排水管を設け、横引排水管を極力短くすることでメンテナンスを容易にした。躯体については、屋根だけでなく、上層階の外壁仕上げ にも断熱性能の高いアルミパネルを使用、躯体外部で防水及び断熱を行うようにした。施工にあたり、小森克文現場所長は「個々のイメージを最大限に尊重し た」と語っている。

この日行われた竣工式には、入居者や設計・施工関係者ら約三〇名が出席。濱地博一不動建設専務らが玉串を奉奠し、建物の完成を祝った。

 

物件見学会に230人

二〜三日の両日、物件見学会が開かれ、建設関係者やデベロッパー、学生など二日間で約二三〇名が詰めかけ、間取りや内装が異なる住戸を一軒一軒じっくりと見て回った。
また三日に同市内で開催された竣工記念セミナーでは、天宅毅キューブ代表取締役が塚口コーポラティブハウスの概要説明や芦屋市内で計画している第二号物件について紹介。
会場は定員を大幅に上回る聴講者らで超満員となるなど、スケルトン定借に対する関心の高さを示していた。

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