昭和47年に建てられたこのマンション物件は、昭和52年のNHKテレビ小説「風見鶏」を契機に、一気に全国区の観光スポットとなった、北野町の歴史を見守ってきました。しかし、小さな部屋に細切れにされ、低い天井高の空間は、現在のニーズに即したものではなくなっていました。
さすがに綺麗とはいいづらい水廻り。
ふすまで区切られてしまい、広くもなく狭くもないスペースとなっている居間。
玄関を開けると室内全体が丸見えになってしまうキッチンスペース。
築30年を経たマンションの一住戸を、一旦スケルトンまで完全に解体、以前のマンションには無かった、全く新しい生活スタイルを提案。北野の歴史を見つめてきたこの建物の持つ素材感を生かしつつ、時代にあったライフスタイルにプランを再構成しました。
空間自体は主張せず、かつモダンを感じさせる仕上がりに。 デザイン家具や家電が好きな方にはたまらない空間です。
写真左/天井は配管むき出しですが、これはこれで味があります。むしろ、この場合は配管が見えていたほうが、壁の白さや格子のかっちりとしたフォルムがより一層引き立つので良いのかもしれません。
写真中/水廻りの仕上げは白一色で清潔感があり、洗面もシンプル。
写真左/収納はかなりの容量があります。ここも建具は白で統一しダウンライトにすることで、部屋の雰囲気ががらりと変わります。