大阪市中央区(旧東区)は、都心居住を目的として、かつてコーポラティブハウスが数多く建設された地域です。官民一体となって、ひたすら拡大を目指し郊外へ向かっていた住宅開発が一般的だった時代に、この地域はコーポラティブハウスにより都心居住の魅力を活かし、実現する先進的な地域でした。
近年、急速な少子高齢化の進展と、社会構造の激変により、あらゆる分野で手の平を返したように都心回帰が語られるようになりました。ようやく、時代が都心居住の可能性を認識しだしたのです。しかし、時代を先取りしていたこの地域でも、最近は都心居住を希望する人々のニーズの受け皿として、供給者主体の、供給者理論に基づく従来型の画一的なマンション供給が繰り返されています。
現在、以前にも増して居住者のニーズは多様化しています。多くの人々が都心居住を希望するようになった今こそ、多様なニーズに答えることができる、住み手の、住み手による、住み手の為の住宅で あるコーポラティブハウスが待ち望まれています。
本プロジェクトでは、従来型の画一的なマンションでは納得できなかった方々と協働して、個々のニーズに沿った、オリジナルな住まいを実現していきたいと考えています。