兵庫県宝塚市寿楽荘
敷地面積 : 696.46㎡
建築面積 : 281.44㎡
延床面積 : 960.89㎡
構造規模 : 鉄筋コンクリート造地下1階地上3階建
計画地は閑静な邸宅地として知られる宝塚寿楽荘。大正の時代から別荘地として開かれ、昭和初期に高級住宅用地として分譲されるなど、邸宅地として格調高い生活文化が今なお受け継がれる地域である。
この街で見られる邸宅には、かつての職人の技量の高さをしのばせる地域の財産とも言える、見事な石積み擁壁や植栽などが施され、古くからの邸宅の面影を今に残している。
昨今、緑を伐採し石積擁壁を撤去して画一的な住宅地が分譲されていく中、本プロジェクトは石積擁壁や木々の緑を生かし、趣と品格を継承する環境共生型住宅として計画した。
従前家屋が建っていた宅盤と前面道路に5m程度の高低差があり、この高低差を利用し、地下1階に駐車場とエントランスホールを計画している。この高低差部分に施されていた緑と石積み擁壁を出来る限り残すことで、歴史に培わられてきた魅力的な寿楽荘の環境に寄与する事を期待している。