事業展開
住宅金融公庫大阪支店を事務局とした「大阪まちづくり研究会」で。公開コンペが行われ本事業が選定され事業化することとなった。スケルトン定期借地権事業としては関西第一号となり、採用した等価交換は、スケルトン定期借地権事業における、複合化の事例として初めての提案と事例である。
公開コンペで提案したのは、土地を100%失わない等価交換プランである。
権利金を受け取った場合の地主の課税関係は、権利金の額が土地課税の1/2以下の場合には不動産所得として課税され、土地価額の1/2を超える場合には、譲渡所得として課税される。地主が定期借地権の設定の対価として、土地価額の1/2を超える権利金を受け取り、譲渡所得として課税された場合には等価交換が利用できると考えられる。本事業の地主は、既に相続対策を完了しており新規借入金を作る必要がなかった。一方で地主の息子が医院を開業する為の店舗の取得を希望していたため、これを無償で取得する方法としてこの等価交換を提案したのである。本事業提案が選定されたのは、そのような地主のニーズを的確に判断し、それに答える提案をすることができたからだと考える。